7月21日(日)より、HPF(大阪高校演劇祭)2024が開幕します。今年度は7月21日(日)~8月3日(土)までの日程で開催されるHPFは、高等学校演劇部が劇場を一日借り切って、朝に小屋入りをして、舞台・音響・照明を仕込んで、リハーサル、上演を行い、そして自分たちで撤収まで行う、大阪の高校演劇にとっての一大イベントです。1990年にスタートして以来、30年以上の歴史のある演劇祭であり、ここまでしっかりと高校生に劇場をつかわせてくれる演劇祭は日本全国でおそらく、このHPFしかないと思います。そんな奇跡のような演劇祭が30年以上に渡って続いてきたのは、会場を提供して下さる劇場、高校生によりそってサポートして下さるHPFスタッフの皆様、そしてHPFの意義を理解し支えて下さる大阪芸術大学グループ様の存在があったからです。舞台に立つのは高校生かもしれませんが、多くの大人の高校演劇に対する熱い思いが詰まった舞台であること、それもHPFの魅力の1つと言えます。
今年度のHPFは、一心寺シアター倶楽、吹田市文化会館メイシアター中ホール、ウイングフィールドの3会場で行われます。
一心寺シアター倶楽は、160名ほどの定員(以下に記す定員はHPF公演として設定されているものです)で3会場の中ではちょうど中規模の劇場です。奥行きのある円形舞台は切り取り方次第で長方形にも見えます。さらにギャラリーもあり、上演校の工夫次第で、様々な舞台に変化をします。一心寺シアター倶楽は、HPF中最多の8校が上演するからこそ、各上演の個性が際立つのではないでしょうか。
吹田市文化会館メイシアター中ホールは3会場中最大の規模で、定員は400人を超えます。大きな舞台に立ち向かう高校生の無限の可能性を是非楽しんでいただければと思います。
ウイングフィールドは都会の中に存在する、日常空間の中にある「非日常空間」的劇場です。劇場の定員は60名ほど。その最大の特長は、舞台とお客様との距離の近さ。高校生たちの表情や息遣いをリアルに感じて頂けるのではないでしょうか。
今年も多くの方の支えの中でHPFを開催することができ、本当に嬉しく有難く思います。
「最近の若者は…」とか「最近の教育現場は…」等、そんな言葉が聞かれるようになって久しいですが、きっと皆様が想像されている以上に、現代の高校生も純粋で、真っすぐで、案外熱いはずです。制限のあるコンクールではなく、HPFという自由な表現の場で、現代の高校生たちが何を表現し、訴えていくのか、是非多くの方に目撃して頂きたいと思います。
■執筆者
HPF実行委員会代表 大谷高校 高杉学
■公演情報 HPF2024
一心寺シアター倶楽(18時30分開演)
7/21(日)…大阪女学院高等学校 「普通に生きて恋をして」
7/22(月)…四天王寺高等学校 「万屋さんの千秋楽」
7/26(金)…岸和田高等学校 「ア・ミーコ」
7/27(土)…大谷高等学校 「うらかたん」
7/28(日)…東海大学付属大阪仰星高等学校 「赤鬼」
7/29(月)…咲くやこの花高等学校 「ハッピーバースデーディア…」
7/30(火)…池田高等学校 「熱闘!!飛龍小学校☆パワード」
7/31(水)…阿倍野高等学校 「ゆうあい」
吹田市文化会館 メイシアター(18時30分開演)
7/23(火)…豊島高等学校「サマー婆ケーション」
7/24(水)…長尾高等学校 「ローカル線に乗って」
7/25(木)…追手門学院高等学校 「雨をぜんぶ飲んだら砂漠にならない」
ウイングフィールド(18時開演)
8/2(金)…美原高等学校 「トシドンの放課後」
8/3(土)…桜塚高等学校 「夕影の夢」
■料金
カンパ制(中高生 500円 ※要学生証 / 一般 1,000円)
■チケット申込先
予約フォーム https://forms.gle/Q82uvSArGtYQ2j1P7