コロナからの復興企画~関西演劇を広める、広げる

関西えんげき大賞

関西発の公演 作:ピンク地底人3号 演出:生田みゆき 制作:名取事務所『燃える花嫁』 VIEW:112 UPDATE 2025.04.25

「クルド人」コミュニティへの取材を元に
「共生」と「排除」に揺れる国の未来に一石を投じる問題作

日本における在留外国人数(令和6年現在) は358 万人で、年々10 数万人ずつ増加している。目的は「永住」「技能実習」「留学」などさまざまであるが、日本の産業を支えているのはこうした「外国人」労働である。本作が取材したのは埼玉県川口市や蕨市に住む「クルド人」コミュニティ。トルコ、イラク、シリア、イランなどの山岳地帯に暮らし、国を持たない民族であるクルドの人々は、紛争を避けるために1990 年代からトルコから日本に移住し、現在は川口市周辺に2000 人以上が住んでいる。彼らは「難民認定」を受けられないため、常に「強制送還」の危機にさらされている。
取材を基に架空の舞台設定で展開される本作の戯曲は、元納棺師という異色の経歴を持ち、生者と死者の境界を曖昧にしながら社会を描きだす、京都拠点の気鋭劇作家、ピンク地底人3 号が担う。演出は、文学座所属で、パレスチナ問題を扱った『占領の囚人たち』をはじめ、社会の切実な事象に切りこみ高い評価を得る注目の演出家・生田みゆきが手掛ける。
公演に先駆けて開催する連携企画と合わせて、注目してほしい。

■公演日
2025年6月
20日(金) 19:00〜
21日(土) 14:00〜※託児あり

■会場
ロームシアター京都 ノースホール
(京都市左京区岡崎最勝寺町13)

■関連イベント
https://rohmtheatrekyoto.jp/event/135520/

パフォーマーの紹介

ピンク地底人3号

劇作家/演出家 同志社大学文学部文化学科美学芸術学卒業。生者と死者の境界がボーダレスな、苛烈な会話劇を得意とする。